C21がアジアに進出した事情
C21に関して書きかけの文章を思い出した。デンマークの英字紙Copenhagen Postの「Asian success for boy band」という記事について。
北欧のバンドには「ダサい」というイメージが付きまとい、イギリス、アメリカなど英語圏の国々で成功することは非常にまれである。しかし、アジアに目を向けてみると話は別で、このエリアにおいてはデンマークのバンドも評価を得られることがある。例を挙げると、Aqua、Michael Learns to Rock、Safri Duoは日本やタイ等といった国ではメジャー・ヒットになっている。
この例に習ったのがデンマークのボーイバンドC21。インド、マレーシア、中国、タイといった国々で人気を博しているという。MTV Asiaではヘビーローテーションになり、行く先々で大観衆(多くは10代の少女)を魅了した。
北欧バンドがイギリスやアメリカの大物スター級の扱いを受けるためにアジアを目指すのは何故か?元EMIのスカウトマンで在ロンドンの音楽プロモーターのMichael Shearto氏によれば「アジアは公正なマーケット」で、その理由は「インド人や中国人には『デンマークなんてダサい』という先入観がない」からだという。さらにShearto氏は「彼女達にとってはC21は他のグループと同列の、ちょっと歌のうまい、カッコいいヨーロッパの男の子として捉えられている」と分析する。
C21の結成ははメンバーのSørenとEsbenが同じサッカーチームに所属していたことに始まる。二人ともWestlifeのファンだった。後にDavidが加わって真剣に音楽活動をすることを考えはじめC21が誕生。
話の通り、デビューアルバム「C21」はWestlifeからの影響をバリバリ感じる1枚*1。他に似たグループを挙げるなら1stの頃のPlus Oneとか、UK出身ながら本国よりアジアで人気を博したUltra、美メロとハイトーンのハモリでBBMakといったところだろうか。
「先入観がない」という点では日本も、特に数年前までその傾向が強かったように思う。フランス出身のG-Squad(G-UnitでもTerror Squadでもないので注意)、オランダのCaught In The Act、ドイツのThe Boyzとか英米以外のボーイバンドの日本盤がリリースされることもしばしばあった。UKのアイドルでも本国でパっとしなかったCode Redも日本に上陸してたし。今から7、8年前であったらこのC21も日本デビューできたんじゃないだろうかと思う。日本は北欧ポップスに優しい国でもあることだし。
C21のCDを購入できるサイト。
C21 - C21(韓国語)
C21 - Listen(韓国語)
デンマークのCDショップ CD Skiven(デンマーク語サイト、英語購入ガイドあり、日本発送OK)
C21 - Listen ダウンロード(日本語)